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1. 基本方針
平成27年度介護報酬改定後、認知症対応型共同生活介護事業所を巡る環境は一層厳しく、地域包括ケアシステムの構築に対応すべく、地域とのさらなる連携を踏まえ、次の介護報酬改定を見据えた対応を検討していかなければなりません。この環境の中、本協会は認知症対応型共同生活介護事業入居者の尊厳の保持と自立支援のための取組を継続して行います。 具体的には、認知症対応型共同生活介護、いわゆるグループホームが平成9年に誕生して以来、ほぼ20年の歳月が経ちました。その歳月は、認知症ケアにとって、めまぐるしい変革の歳月でもありました。今まさに認知症ケアがグループホームのみならず、あらゆる場で取り上げられ議論がなされ、認知症ケアがなされてきている時代に、認知症対応型としての認知症ケアの在り方が問われてきています。 今、グループホームのなすべきことのひとつは、その認知機能の低下により、うまく生活と折り合いが持てなくなることにより起こってしまうあらゆるズレ(不適応な状態)に対して、生活をベースにしっかりと向き合える仕組をさらに充実させていくこと、もう一つは、認知機能の低下に伴う進行により起こる状態に対してノンバーバルなコミュニケーションが必要な方々へのケアを充実させていくこと、さらにもう一つは、身体的な機能低下、疾患的な症状の進行に伴う終末期における緩和ケアの実践を充実させていくことなど、認知機能の衰退に伴う総合的な支援が継続的に展開できる場とスペシャリストの育成が、グループホームの本来の目的を全うするためには必要不可欠な点であると考えます。 また制度的な視点で捉えますと、地域密着型サービスの一つとして、地域における支援の充実も必要です。それには、地域包括ケアシステムにおける共同生活支援の存在意義を、グループホームの持つケアマネジメント機能も含めた多様性と多機能性を大いに地域に還元すべきと考えます。同時に、医療と連携することにより最後まで支援する機能も持っていますので、訪問看護や在宅医療の協力、連携をさらに充実させる事によって、最後まで生を全うする選択も可能になっています。これらグループホームが果たしてきた役割と責任をさらに発展的に地域の中で発揮できるようにすることで、より専門性が高く個々の有する能力に応じた支援の提供と、それを支える体制づくりをサポートする研修・セミナー等を実施するとともに、サービスの質の向上と組織・事業所運営の参考となる調査研究・報告を行い、介護報酬の意義とエビデンスに据えて、本報酬はもとより、加算も視野に入れた報酬の増額と制度の改善をするべく提案を積極的にすすめて参ります。その実現に向けて、各会員施設及び各関係団体と積極的に連携し、下記の具体的な重点項目として掲げ協会の運営に携わって参ります。
1)具体的な重点項目
@ 制度の質を高めるための会議・各種委員会の設置
国が掲げている新オレンジプラン・地域包括ケアシステムの構築の中で、認知症に特化したグループホームの存在価値をさらに高め、グループホームにおける未来に向けた発展的な変化を考え、その機能の多機能化を提言し実現させてゆく活動を通して、制度及び介護報酬の改善の実現に向けて、入居されている方々の尊厳を保持し、例え1ユニットであろうが地域住民、国民に必要とされている事業所を守るため、会員事業所個々それぞれが自立した健全な運営が行えるよう提言していきます。
(具体的実践項目)
  • 総会、業務執行理事会及び理事会、各種委員会における活動を通して、制度及び報酬の改善に向けた関係省庁・道・市町村への提案若しくは提言等を協議します。
  • 会員個々の事業所への基礎アンケートやタイムリーに行うアンケート等を活用し、会員個々の意見を尊重し、提言に反映していきます。
  • 事業所運営に関わる各種情報や各種委員会の活動の内容など、協会活動が見えるように、またはタイムリーに反映されるようにホームページ等のソーシャルネットワーク又はFAX通信を活用し、情報の提供に努めます。
  • 全国グループホーム団体連合会(制度政策委員会)など、関係機関とも共同した一体的な活動を通して、常に同調した積極的な運動を展開します。
A 支援の質を高めるための各研修会の実施
パーソンセンタードケアの実践、入居者の思い、願い、人生の物語を大切にし、あたり前の暮らしを最期までをスローガンに、認知症の状態にある方の生活を支援する専門職として、地域とつながって共同生活を組み立てる事ができる人財(スペシャリスト)を育みます。
(具体的実践項目)
  • 協会の主催する各種自主研修及び認知症介護実践者研修及び認知症介護実践リーダー研修、認知症対応型サービス事業管理者研修、認知症介護基礎研修等を行います。
  • モデル事業で行っている認知症グループホームの相互評価事業(評価項目334項目)を通して、グループホームの本来の在るべき姿を、一日も早くすべての会員事業所が取り組むことができる仕組みにし、そのデータの集積をもって、制度の提言及び介護報酬の改善に向けた提言に繋げていきます。
  • 会員事業所における認知症支援のスペシャリストとして、生活をベースとした認知機能への支援、認知症の進行に伴う緩和ケアの実践、そして終末期におけるターミナルケアの実践など、各身体別、症状別、疾患別など総合的な支援が継続的に展開できる場とスペシャリストの育成を目指します。
B 運営の質を高めるための諸課題へ向けた取り組み
社会の情勢や変化による様々な課題(介護報酬の削減、人材難、虐待や身体拘束、不適切なケア、介護報酬の不正受給など)に直面しながらも、しっかりと諸課題と向き合い、地域に役に立つグループホーム運営を目指します。
(具体的実践項目)
  • 制度上義務付けられています、自己評価、外部評価の在り方も含めて、地域の中での互いの事業所間の連携と研鑽、更にはグループホームの本来の役目を認識するために、相互評価のモデル事業を推進します。
  • DVD「グループホームのしごと」等を活用し、グループホームの具体的な理解を積極的に進めて行くことによって、地域における人材の確保に繋げ、会員事業所の人手不足の解消に努めます。
  • 各10ブロックの代表者等と意見交換できる機会を設け、各種人材確保に関する助成金の活用や介護報酬における介護職員処遇改善加算の取得状況など、様々な情報を交換することにより、職員の給与の向上と職場環境や待遇の向上の実現に向け、制度や報酬改善に向けた意見の収集に努め、関係機関への提言に積極的に取り入れ進めます。
  • 会員事業所において長年勤務しておられる職員の方々の労を讃えるために、10年を越える方を対象に永年勤続表彰を行います。
C 地域の質を高めるための地域と共同した活動
社会の情勢や変化による様々な課題(介護報酬の削減、人材難、虐待や身体拘束、不適切なケア、介護報酬の不正受給など)に直面しながらも、しっかりと諸課題と向き合い、地域に役に立つグループホーム運営を目指します。
(具体的実践項目)
  • 制度上義務付けられています、自己評価、外部評価の在り方も含めて、地域の中での互いの事業所間の連携と研鑽、更にはグループホームの本来の役目を認識するために、相互評価のモデル事業を推進します。
  • DVD「グループホームのしごと」等を活用し、グループホームの具体的な理解を積極的に進めて行くことによって、地域における人材の確保に繋げ、会員事業所の人手不足の解消に努めます。
  • 各10ブロックの代表者等と意見交換できる機会を設け、各種人材確保に関する助成金の活用や介護報酬における介護職員処遇改善加算の取得状況など、様々な情報を交換することにより、職員の給与の向上と職場環境や待遇の向上の実現に向け、制度や報酬改善に向けた意見の収集に努め、関係機関への提言に積極的に取り入れ進めます。
  • 会員事業所において長年勤務しておられる職員の方々の労を讃えるために、10年を越える方を対象に永年勤続表彰を行います。
D リスクマネジメントの質を高めるための備えの啓蒙活動
常に起こり得る災害だからこそ、日頃からの備えとして、地域と連携し防災拠点としての意識を高め、地域に密着した地域防災支援の実施を推進します。
(具体的実践項目)
  • 全国グループホーム団体連合会で作成された『防災ガイドBOOK(震災対応編)』を活用し、自分の事業所の所在している場所の理解など、万一の災害に対応して事前の備え及び災害時の行動について、防災ガイドを有効に防災への備えを充実させていきます。
  • 地震、津波、原発事故、火災、介護現場における事故など、リスクに対する予防のため、入居者の生活の保持と会員事業所それぞれのリスクマネジメント力が高まる情報の提供など、予防や備えの観点から、おせっかいネットワークの予算を活用し、積極的に活動してまいります。
上記の具体的な重点項目の実現に向けて、協会の各委員会活動及び各種事業を具体的に実践展開して参ります。